コラム0093

■0093 椎間孔から出てくる神経根はフリーな状態が理想

 

脊柱管から出て下肢に向かう神経は硬膜で保護されています。神経は機能的単位を形成している椎弓根の間を抜けて脊柱管の外に出ます。つまり、隣接した上下の椎弓根が椎間孔を形成しています。椎間孔の前壁は輪状線維を伴う椎間板とそれを保護する前縦靭帯です。

 

椎間孔の後壁は椎間関節で形成されており、椎間関節の関節包、軟骨、その他の多くの小靭帯も後壁の一部を形成しています。脊柱の機能的単位の動きに関してですが、前方に身体を曲げる時に椎間孔は開き、立位に戻るために脊柱を再伸展すると椎間孔は狹くなります。

 

前方屈曲では、脊柱管が伸びるので椎間孔から出る神経は軽度に伸張されます。前方屈曲位から立位に戻ると上下の椎弓根どうしが近づき、椎間孔を狭くするので、硬膜という容器に入っている神経根は圧迫される可能性があります。

 

一方で屈曲位から立位、再伸展する際に、立位が取られるに連れて脊柱管が短くなります。正常の脊柱では、椎間孔の窓が神経を圧迫するほどには狹くなりませんし、脊柱管が短くなるにつれて神経にたるみが出るので、屈曲と再伸展の動作で神経が圧迫される事はありません。この保護メカニズムは自然のすばらしい工学だと思いませんか?

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